私たち人間の現在の認識は過去の記憶で成り立っています。

現在の認識は過去の記憶

「花を贈ったら思ってた以上に喜ばれたのでもう一度贈ろう」
「あの場所で事故を起こしそうになったことがあるから次は気をつけよう」

すべて、過去の記憶から現在の言動が決まります。
危険だと感じたこともない場所で、
「次は気をつけよう」という考えは起きません。
ここでも分かるとおり、
人は過去に見たことしか認識できません
そうでなければ、重要性がわからないからです。
自分が重要だと認識されるということは、
「事故を起こしそうになった」というように、
過去に重要だと思ったからこそ認識が生まれ、
「次は気をつけよう」という行動するのです。

ゴールがあって認識が生まれる

人は過去に見たことしか認識できないということであるとするならば、
どのようにゴールを設定すればよいのでしょうか。

コーチングでは先にゴールを設定します。
I×V=Rを使って臨場感を上げることにより
ゴール達成の方向へと導いていきます。
(I×V=Rの説明はブログ『イメージの再構築でゴールのリアリティーを高める』をお読みください)

このI×V=Rを使い臨場感を上げていくことこそ
未来の記憶をつくるということなのです。

未来の記憶とはゴールの世界の記憶のことです。
人は過去の記憶でしか物事を認識できないため、
一見、未来の記憶をつくるということ自体が矛盾しているようですが、
セルフ・イメージを使いゴールを達成したセルフ・イメージの世界の記憶を、
自分の過去の記憶と合成してつくることで、
リアリティーが増していきます。

それを何度も繰り返すことにより
現状の記憶よりも未来の記憶の臨場感が高まり
ゴールが達成されるということになるのです。
たとえば、ビジネスで成功し年収1億円を達成するというようなゴールを設定した場合
そのゴールを達成したときの自分のイメージをしっかりと描きます。
どんな人たちとどのような場所で話し、
どんな生活を送っているか。
自分を取り巻く環境はどのような状況なのか、
取引先、顧客はどのような表情で接してくれているのかまで、
ゴールの世界を細かくイメージし描いていきます。

新しいハビットと新しいアティテュード

ゴールの世界を描いたら次は、
そのときの自分の新しいハビットと新しいアティテュードを思い浮かべます。

ハビットとアティテュード

ハビットとは「朝起きたらまず顔を洗って、歯を磨いて髪の毛を整る」
「家に帰ったらまずテレビをつける」というような行動性向であり
普段無意識に行っていることをハビットと言います。
また、アティテュードとは、
「テレビをつけていないとなんか寂しい」というような
物事に対する考え方であり
このことをアティテュードと言います。

この「テレビをつけないと寂しい」というアティテュードが繰り返されることにより、
「家に帰ったらまずテレビをつける」という習慣(ハビット)になるのです。

未来の記憶に合成

このハビットとアティテュードを
未来の記憶に合成させます。
たとえば、自分は取引先や顧客をどのように感じ接しているのか。
家に帰ったら家族とどのように接し、
どのような話をしているのか。
無意識でどのような行動や判断をするかを実際に何度もイメージします。

情動の貼り付け

そして、過去に経験した成功体験を思い出し、
その時の情動を未来のイメージに貼り付けます。
そのイメージと情動を自分の中で何度も繰り返すことにより
未来の記憶が無意識の中にすり込まれていくのです。

このように未来の新しい記憶を合成してつくり、
そこに実際に経験した過去の成功体験による
ポジティブな情動を貼り付け
その中で新しいハビットと新しいアティテュードで
繰り返し行動することにより
新しいコンフォート・ゾーンそのもののリアリティーが上がっていきます。

繰り返しリラックスな状態で

何度か書きましたが、
一度行って完成ではなく
これらを繰り返し行うことが、
ゴール達成において大変重要です。
心を落ち着かせリラックスした状態で繰り返し行ってみてください。
これを習慣化させることで、
見えてくる世界も劇的に変化すると思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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