人には、2つのコンフォートゾーンがあります。
過去の情動記憶に基づいたコンフォートゾーンと
未来の情動記憶に基づいたコンフォートゾーンです。
ただし、このどちらかのゲシュタルトしか選ばれません。
ゲシュタルトとは全体を、部分の寄せ集めとしてでなく、
ひとまとまりとしてとらえた、対象の姿。形態。
わかりやすく説明すると、
音符は一つの音だけでは音楽性が無く、別々の音が合わさりメロディになって始めて音楽性が生まれ、楽曲となります。
音符全体を、ひとまとまりとして捉えることで楽曲となる。
この形態をゲシュタルトと言います。
【目次】
ゲシュタルト心理学
外の情報が内面のリアリティに一致するよう秩序を求めます。
どういうことかと言うと、自分は「こうでなければいけない」という内面のリアリティに対し、このリアリティに反するようなことがあると、その食違いを修正し秩序を回復しようとします。
たとえば、自分は痩せているというコンフォートゾーンにいる人が、食べ過ぎたせいで太ってくると、それを無意識に解消しようとするのです。
これは太るというようなマイナスのことだけでなくプラスになるようなことも同じです。
朝起きて鏡を見たら、自分の顔がキムタクや宮沢りえのような美男美女に変身しても、「やった!万歳」とは思わず、やはり「これはまずいな」と感じるわけです。
図解 TPIEプログラム コンフォートゾーンの作り方 P94 より引用
著者 苫米地英人
発行所 フォレスト出版
この場合、朝起きたら顔がキムタクや宮沢りえですので、
自分の内面のリアリティから相当な隔たりが出来ているはずです。
この隔たりが大きければ大きいほど、
その秩序を回復するエネルギーも大きくなるのです。
とは言いつつも顔をもとに戻すことは相当なエネルギーが必要なはずです。
しかし、人はそれを自然と無意識に問題を解決しようとします。
それこそがホメオスタシスの作用によるものなのです。
ホメオスタシスとは、恒常性維持機能と呼ばれるもので、
生物がいまの状態を一定に保とうとする機能のことです。
人間の平均体温が一定に保たれているのも、
意識せずに心臓が動き続けているのもホメオスタシスによるものです。
ゴールに向かうエネルギー
隔たりがあると秩序を回復しようとすることは、
我々コーチが言うゴールとも関係してきます。
現状のゲシュタルトと、ゴールのゲシュタルトには当然差が生じ、
その秩序を回復しようとします。
先程、隔たりが大きければ大きいほど、
より大きなエネルギーが生まれると書きましたが、
ここにゴールというものを当てはめると、
現状のゲシュタルトとゴール設定との差が大きければ大きいほど、
ゴールに向かうより大きなエネルギーが生まれるのです。
ゴールを達成するためにはアイデアが必要
もちろん、そのエネルギーだけでは、
現状のゲシュタルトに戻されてしまいます。
混乱と無秩序の状況にいるからこそ、無意識のレベルで創造性が発揮されるのです。
図解 TPIEプログラム コンフォートゾーンの作り方 P96 より引用
著者 苫米地英人
発行所 フォレスト出版
私たち人間は、ゴール設定をすることにより、混乱を引き起こします。
そのゴール設定に対する秩序を回復するためのエネルギーが生まれ、
さらに創造性が生み出されて発揮されます。
現状を壊すには
それには、意図的に現状を壊すということが必要です。
ゴールを達成している自分に強いリアリティを感じ、
ゴール側のゲシュタルトが選ばれることで、
現状のゲシュタルトは壊れます。
たとえば年収300万円だった自分が、
年収1億円の自分に強いリアリティを感じ
年収1億円の自分というゲシュタルトが選ばれることで、
年収300万円のゲシュタルトは壊れ、
年収1億円と現状の秩序を回復するために、
実現に向けてエネルギーと創造性を発揮し始めるのです。
また、ゴールのゲシュタルトに強いリアリティを感じている限りは、
現状のゲシュタルトが回復されることはありません。
よりリアルな方が選ばれる
この時重要なことは、ゴールのゲシュタルトが現状のゲシュタルトよりもリアルでなければなりません。
年収300万円の自分よりも、年収1億円である自分にリアリティを感じることで、
ゴール側のゲシュタルトが作られることは先程も申しましたが、
「すでに自分は年収1億円の生活をしている」というリアリティを作ったところで、
実生活は年収300万円の世界です。
そこには、強烈な違和感を感じるはずです。
「自分は年収1億円のはずなのに、何かおかしい!」
となるのです。
その違和感こそが、先程も申ました、
ゴール達成に向けてのエネルギーと創造性の発揮につながるのですが、
ここで必要となるのが、セルフイメージやアファメーションとなるのです。
物理的な世界よりも高いリアリティを想像の世界に構築するには、アファメーションという技術を使うことによって、ゴールの世界のリアリティーを高めていくのです。
なんとなくゴールを達成するためのイメージが出来たでしょうか。
ゴール設定が高ければ高いほど現状との差が生まれ、
やり方、考え方次第では、その秩序を回復しようとするエネルギーは、
ゴールに向かっていきます。
ゴールというものを今一度、意識してみましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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