ブログ『現状維持はどうして起こるのか』という記事の
#現状維持から抜け出すにはの部分にて記載したコンフォートゾーン
こちらのブログでは、ブリーフシステムを変えることによりコンフォートゾーンが変化するとかきました書きました。
このブリーフシステムとコンフォートゾーンの間にはもう一つ重要な概念が隠れています。
では、ブリーフシステムにより、何が決まりコンフォートなゾーン=その人にとって心地よい領域は決まるのでしょうか。

ブリーフシステムは何によって決まるのか

まず、ブリーフシステムというのは、上記のブログでも記した通り、
『他人の言葉」や「世間・世の中のルール」により決められてしまうことがほとんどです。
そのように他人からの言葉やルールにより決められてしまったブリーフシステムによりコンフォートゾーンが決まるのですが、そのコンフォートゾーンはブリーフシステムによるセルフ・イメージによって決められています。

他人の言葉や世間のルール

ここで言う「他人の言葉」や「世間・世の中のルール」によって決められてしまったブリーフシステムによるセルフイメージは、その言葉やルールに従っていることが正しいと思い、それが望ましというセルフイメージということになります。

それにより、自分の中のセルフイメージが崩れてしまうようなことがあると、それを全力で防いだり避けるような行動を取ります。
それとは逆に、セルフイメージ通りのことには、パフォーマンスを発揮するほど自ら進んで取り組みます。

サーモスタットの機能

セルフイメージがどのように機能するかという例として、
“温度や湿度を調整するサーモスタッドのようなもの”という分かりやすい例えがあります。

室温を25度にセットすると、温度がそれを1度程度上回った時にスイッチが入り、冷房が動き始めます。冷房が効いて25度を下回ると(24度くらいになった時)、今度は暖房のスイッチが入ります。こうして、部屋の温度は設定温度の上下1度程度の幅で変動します。

図解 TPIEプログラム コンフォートゾーンの作り方 P.68 より引用
著者:苫米地英人
発行所:フォレスト出版株式会社

コンフォートゾーンから外れる

人もサーモスタットのように、自分にとって快適な範囲(コンフォートゾーン)の中での行動を取ります。
そのコンフォートゾーンから外れてしまうと、人はどのような行動をとってしまうのでしょうか。

パフォーマンスの低下

まず人はコンフォートゾーンから外れることにより、落ち着かなくなるということが典型的な例としてあげられます。
それにより、何かと失敗を重ねてしまいます。
今まで普通に出来ていたことが普通にできなくなり、会議などで準備して話そうとしていた内容がうまく話せずシドロモドロになってしまう経験をお持ちの方は多いと思います。
サッカーなどのスポーツでも、アウェイになるとパフォーマンスが発揮されないのもコンフォートゾーンから外れることにより、自分本来の動作、パフォーマンスに制限がかかるからなのです。
その他、物を落とす、コーヒーをこぼすなども小さなこともその典型となります。

自己評価

人は、自分の持っている能力を無意識のうちに自己評価しています。
その自己評価そのものは、セルフイメージによって決められています。
ということは、その自己評価がコンフォートゾーンから外れているということはありません。

元のところへ戻ろうとする

自己評価はどのようなことでもコンフォートゾーンの中にあるのです。
ですので、その自己評価に対して、先程の状況を例に取ると、
会議には本来出席するはずのない社長が飛び入りで座っていたとします。
まさに想定外で、自分がイメージしていた会議よりもハイレベルな状況と感じてしまうことで、不安や緊張が生じ、上記先程の引用の例にあるサーモスタッドのスイッチと同じく、「元のところへ戻ろう」とする機能が働くのです。

自己抑制機能は悪いことばかりではない

ただ、自己抑制機能はこのように悪い方向に行くだけではなく、
例えば、テストの点数が自己能力の自己評価に対して、あきらかに低すぎた場合などにも、不安や緊張が生ずるのです。
それにより、この結果に対してもサーモスタットのスイッチ機能が働き、無意識に「元に戻ろう」とするのです。普段95点の人が、たまたま60点をとってしまったら、なんとしてでも95点に戻ろうと無意識レベルで勉強を始めてしまうのです。

このように無意識レベルで悪い方向に向かうだけでなく、良い方向に向かうというのが、この自己抑制機能の働きです。
自分のパフォーマンスを限定してしまい、コンフォートゾーンがあなたの潜在的な能力の発揮を抑制してしまい、そのコンフォートゾーンに制約されている限りはその範囲内でしか能力を発揮出来ないということです。

セルイメージを高める

このように制約されず潜在的な能力発揮するにはセルフイメージを高めることが必要となります。
コーチングでは、ここでもゴールの概念が重要となります。
セルフイメージを高めるためには、現状の外側にゴールを設定し、そのゴールの世界の自分に現状よりも強いリアリティを持たせることが重要となります。
それにより、マインドにある自分自身の基準を上げ、コンフォートゾーンを広げ、高めていくのです。
これらは以前に紹介しました、セルフトークのコントロールやアファメーションと呼ばれるもので変化させることが出来ます。

まずは少しずつでもいいので、セルフイメージを高めコンフォートゾーンを広げるという行動をしてみましょう。
今まで見えていなかったものが見えてくる感覚が結果に現れるはずです。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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