認知的不協和とは

今現在、何か物事に対して不満や不安を抱いていませんか?
「この会社のレベルからしたら、もっと利益を上げられるはずだ」
「自分の能力を考えると今の3倍は給料をもらっていても良い」
このように自分の思いと物理的現実世界との矛盾。
この矛盾を解決しようとする心の作用を認知的不協和といいます。

認知的不協和により起こる脳の仕組み

まず、この2つの対立する事象どのように解決すればよいのか、
残念ながら人間の脳はこの2つの事象をブリーフとして持つことは出来ないのです。
ゲシュタルトは一つしか維持できないということを
頭に片隅に置きながら次の例をお読みください。

自分の給料は30万円という物理的現実に対して、
自分の働きぶりや知識、これまでの功績を加味すると、
どう考えても給料は100万円以上もらわないとおかしい!
という矛盾が生じます。
これに対してゲシュタルトは、
「30万円をもらっている自分」という現実と、
「100万円以上をもらっていなきゃおかしい」という自分の
どちらか一方に合わせてしかリアリティを作ることが出来ません。

その他の良い例として、
出かける直前に家の鍵がないと焦ったことはないでしょうか。
殆どの場合、鍵は目の前にあるテーブルの上など、
簡単に目に付く所に置いてあるものです。
しかし、これがなかなか見つからず慌ててしまうのはなぜなのか。
これは、先程のリアリティが関係してきます。

「鍵がない」という思いがリアリティとなり
スコトーマが生まれ鍵が見えなくなっているのです。
(なぜ見えなくなるかは『RASとスコトーマの関係性』をお読み下さい)
「鍵がない」という思いに対して、
物理的現実の世界がそれに合わせてしまうのです。

ですので、先程の話を元に戻すと、
30万円もらっている自分を、そのままリアルに感じていれば、
給料30万円という現状を維持することになり、
月100万円以上稼ぐ知識や方法が目の前にあるにも関わらず、
スコトーマで見えなくなってしまう。

逆に月100万円以上稼ぐ自分にリアリティを持つ事ができれば、
その知識や方法が目の前にたくさんあることに気がつくのです。

先程も言いましたが、
人の脳は、このどちらか一方のリアリティしか維持できません。

認知的不協和を味方にする

このように自分の中に認知的不協和を感じたら
まずはどちらにリアリティを感じたいのかをよく考えることです。

ネガティブな物理的現実は多く潜んでいます。
「仕事は嫌だ」
「週末が待ち遠しい」
このような考えは、仕事を苦痛に感じるものしか見えず、
仕事に対する楽しさや、喜びにスコトーマが生まれています。

人生は楽しく過ごしたいものですし
毎日喜びを感じて生活するほうが特に決まっています。
一度考えることを止めリラックスした状態で、
ポジティブなことを考えてみましょう。
すると自分が本当にやりたいと思っていることが見つかるかもしれません。
そのことを考えることにより現状とのギャップや矛盾が生じるはずです。
その矛盾をゴールという形で、過去と未来どちらの方向に向けるか。

“未来のゴールというリアリティ”を”現状のリアリティ”よりも高めることで、
認知的不協和は味方となり
ゴール達成へと導いてくれます。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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