I×V=Rとは、ルー・タイス・プリンシプルの方程式です。

それぞれのアルファベットは以下のようなことを指しています。
Iはイメージ
Vはビビットネス(臨場感)
Rはリアリティー

リアリティーの世界

漫画や映画など集中して読んだり観たりしていると、
そのマンガや映画の世界に入り込むことはないでしょうか。
それが一種のリアリティーと言えます。

最近流行りのマンガ・アニメなどでよく見られる
巨人に食べられてしまうシーンや
鬼に殺されてしまうシーンなどで
胸が締め付けられるような感覚にあったり
映画などですと、突然の車が爆発するシーンや
巨大な岩がこちらに向かって飛んでくるようなシーンなどで
ドキッとしたことはないでしょうか。

それは、ホメオスタシスが映画の世界において働き
ホメオスタシスにとってそれがリアリティになっているからなのです。

ホメオスタシス

ホメオスタシスとは、恒常性維持機能というもので、
生物はなにか変化が起こると、
それを元に戻そうとする機能が働きます。

体温が一定に保たれる体の機能

たとえば、平熱が36.2℃の人が、
風邪を引き38.0℃まで上がると、
平熱の36.2℃に戻そうと体が勝手に働くのも
ホメオスタシスが働いているからです。

仮想世界にリアリティーを感じる

アニメや映画を見ている時は、
その世界にリアリティーを感じることで
人が食べられいるシーンに拒否反応を示したり、
爆発シーンにドキッとするのは、
ホメオスタシスが「危険だ」と判断しているからだと推測できます。

人はそれぞれ違う現実世界を見ている

そのようなリアリティーの世界ですが、
そのゲシュタルトによるリアリティーは一つしか選ばれません。
人の認識はRASやスコトーマなどにより、
それぞれ違う現実を見ています。

アマゾンの奥地と信号機

例えば、信号は赤信号は止まれ、青は進めです。
それが車も信号もないアマゾンの奥地に住んでいる人からしたら
どのような反応を示すでしょうか。
おそらく赤信号、青信号に関わらず進もうとするでしょう。

アマゾンの奥地では狩をするなど、
家族や集落全員が食べていけるだけの食料確保が重要であり、
信号機は全く重要ではありません。
そのような人たちが文明の発達した町に出てきても
赤青の概念以前の問題で信号機を見ていない、
もっと言うと見えてすらいないでしょう。

ここで言えることは、
自分にとって当たり前と思うものであっても
ブリーフシステムによって築き上げられた
ひとつのゲシュタルトにすぎないということです。

逆に私たちのように文明が発達した人がアマゾンに行き、
生活のために狩りをする必要性が出てきたとしても
はじめのうちは狩りの対象となる動物すら見つからないでしょう。
おそらく私であれば、
いかに周りにいる危険な生物に気を付けるか
ということを一番に考えると思います。

ゲシュタルトは一つしか選ばれない

先程も申しましたが、ゲシュタルトは常に一つしか選ばれません。
狩が重要なのか、それとも危険生物から身を守ることが重要なのか。
ここでは2つの事柄を上げましたが、
実際には複数のゲシュタルトから選ばれています。

なぜ私にとって危険生物から身を守ることが重要なのか。
それは危険生物に刺されるということの臨場感が強いからでしょう。
逆にアマゾンの人たちは、家族や集落の人たちが生きていくということの臨場感が高く
流石に危険生物には気を付けるのでしょうが、
それ以上に生活のために狩りをするということが重要なのです。

このように選ばれたゲシュタルトを私たちは、
リアリティーとして認識します。
I×V=Rが一番強いもの、
鮮明なイメージがあり、
臨場感が強いものがリアリティーとして選ばれます。

I×V=Rとゴール

この文書の冒頭で
I×V=Rとはルー・タイスプリンシプルの方程式ということを述べました。
それでは、この方程式とゴールはどのような関係性をもつのでしょうか。

人は「現状のコンフォートゾーンのリアリティー」と
「ゴールの世界につくられたコンフォートゾーンのリアリティー」
という2つの潜在的リアリティーを持ち、
ゴール側のリアリティーを強めることで、
ゴールの世界が選ばれ、それが現実になるのです。

I×V=RのIとはセルフイメージです。
ゴールを現実のものとするには
ゴール側のセルフイメージを
現状のセルフイメージよりも強める必要があります。

ゴールの世界は人それぞれであり、
現状の外側に描くゴールは
抽象度も高く漠然としているかもしれません。
それでもゴールを達成をするには
ゴールの世界のセルフイメージをつくる必要があります。
ですので、ゴールがリアルである必要はなく、
ゴール側のコンフォートゾーンにある
自分のセルフイメージがリアルになればいいのです。
そのセルフイメージに臨場感をもたせ、
I×V=RのR(リアリティー)が強化され、
ゴールの世界が見えてきます。

その方法論として、以前にも書きましたが、
アファメーションなどが重要となってきます。

ぜひI×V=Rというものを意識してみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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