「ゴールがあって認識が生まれる」
これはルー・タイス氏のプリンシプルです。
【目次】
ゴールが先、方法は後
世間で一般的に考えられていることは、
認識してからゴールができる
ということではないでしょうか。
しかし、われわれコーチングの世界からみるとこれは間違いなのです。
RASとスコトーマ
スコトーマ
なぜ間違いであるのかは、
スコトーマやRASなどの概念によって理解できます。
スコトーマとはRASとはまずゴールを設定し
ゴールの世界のセルフイメージに対する臨場感を強める。
これは以前にブログで書いたI×V=Rの概念です。
そのリアリティーにより
ゴールの世界に対するスコトーマが外れ
現状の世界に対するスコトーマが生まれます。
それにより新しい認識が生まれます。
例えば、ゴールに合致することに対して
「こんなことをやってみたら面白いのではないか」
「この人に会って話を聞いてみよう」
などの認識が次から次へと生まれてきます。
RAS
また、RASの働きに関しても同じです。
“RASとは有能な秘書のようなもの”
というルー・タイス氏がよく用いる例えがあります。
迷惑メールや必要のない郵便物など、業務の支障になるものを細大漏らさず排除し、指示された必要なものだけをボスのデスクに届けます。重要なものだけを通すのがRASの機能だからです。
図解 TPIEプログラム コンフォートゾーンの作り方 P130 より引用
著者:苫米地 英人
発行所:フォレスト出版株式会社
しかし、ゴールを設定していない現状の状態で、
RAS(フィルター)を通り抜けているのは、
現状のリアリティーにあるものだけであり、
上記の例えで言うと、本来必要のない郵便物や迷惑メールなど、
業務に支障のあるものばかりが目についてしまう。
例えば、試験勉強や受験のために集中しているつもりが
スマートフォンに通知が来ると、
つい目に付き勉強がストップしてしまいます。
そのスマホを手に取ってしまったが最後
LINEのやりとりや情報、ニュースのチェック
ついにはゲームまでやり始めてしまい、
気付いたら1〜2時間はたってしまった
なんてことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ゴールがあって認識が生まれる
ゴールを設定することにより、
そのリアリティーを強めていけば、
ゴール達成に重要なものを見つけることができ、
ゴール達成において余計なものは一切排除され見えなくなる。
このように、ゴールがあって、認識が生まれていくのです。
会社組織の例
これは、会社組織でも同じことが言えます。
通常の会社組織であれば昨年の実績から、
製造や営業などの数字を集め
次年度の予算や売上目標が決まります。
いろんな部署の数字を集めてから
「売上目標は1億円」という手順です。
これですと、予算の組み立てなど方法論を先に検討し、
そこから目標(ゴール)を決めていくというやり方です。
大多数の企業がやっている普通のことではあると思いますが、
ここでは間違ったやり方といわなくてはなりません。
まず次年度の目標である1億円というゴールを先に決めるのです。
「そんなのうまくいくわけない!」
と思うかもしれませんが、
ちゃんと理由はあります。
しかし、ただ単に「売上目標1億円」というだけではうまくいきません。
まず1億円という目標を設定し、
そのゴールの世界に臨場感のあるセルフイメージをつくることにより
リアリティーが生まれます(I×V=R)
するとスコトーマが外れ、
ただ単に過去の数字から
目標は1億円と言っていた頃と違い
今までにない、従来と違った方法論やアプローチの仕方、
人脈や組織をどう動かすかまで見えてくるはずです。
先程も言いましたが、
ゴールを設定することで、
その方法論が見え
達成の仕方が後からついてくるのです。
達成方法がわからない
今現在において、その達成方法がわからないということは、
ゴールは現状の外側にあるということです。
その現状の外側にあるゴールを、
I×V=Rの方程式でリアリティーを生み出すことにより、
ちゃんと達成の仕方がわかるのです。
間違ったゴール設定
ただし、ここで気を付けなければならないのは、
ゴールの設定の仕方を間違えてしまうと
かえって危険だということです。
それは現状の中にゴールを設定してしまうことです。
現状の中にゴールを設定してしまうと
現状を強化してしまいます。
ですので、スコトーマが外れる必要もなくなります。
すると本来達成できてたことが達成できず、
ますます現状に縛られてしまうという結果に陥ってしまいます。
コンフォートゾーンの外側に
ですので、ただ単にゴールを設定すれば良いということではなく
ゴールは現状のコンフォートゾーンの外側に設定する
ということがきわめて重要です。
「ゴール設定は現状の外側に設定」
とても重要な内容です。
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