セルフ・エスティームとエフィカシーはルー・タイス用語です。

セルフ・エスティームとエフィカシー

セルフ・エスティーム

セルフ・エスティームとは自尊心のことであり
自分のポジションに対する自己評価のことです。
「自分はこれだけのことをやってきたんだからすごい人間だ!」
ということは、セルフ・エスティームが高い(自尊心が高い)と言えます。

エフィカシー

また、エフィカシーとは、
自負心のことであり、
自分の能力に対する自己評価のことです。

謙遜などしなくていい

自分の潜在能力を引き上げる方法として
自分の価値を認め、
自分は優れていると感じることです。
人はなにかと謙虚してしまいます。
「あなたはとても素晴らしい」と称賛されても
「私なんて大したことないですよ」
「まだまだ未熟者です」
などと受け答えするのが習い性になっていると思います。

謙遜は美徳という習慣

特に日本人は謙遜は美徳といわれるほどですので、
子供の頃から、そのような教育や
親が誰かに対して謙遜をしている場面を何度も見ているということもあり、
それが習慣になっています。

なぜ謙遜するのか

謙遜な態度でいれば、
まわりの人と無用なあつれきもなく
無難な人間関係を築けます。

謙遜することにより起こること

このような言動はあなたの潜在能力を引き出す上で大きな妨げです。
例えば、勉強のために知識を得たいと考えて、
同じ境遇の人と意見交換をしたいと実際に会ってみると、
相手の意識や知識の高さに驚き、
自分は大した人間ではないと感じてしまうことで、
相手と対等な気持ちで自信を持って話をすることができなくなります。

謙遜な言動をするたびに、
自分は大したことない人間だと記憶してしまい、
本来の自分よりも低いセルフイメージを作ってしまいます。

自分は価値ある人間だと認める

客観的に自分よりも高い知識を持った人と話をするときに
相手と対等に話をしたいと思うのであれば、
自分は価値のある人間だという強い信念を持つことが必要です。
すると自分にとって客観的に格上とされる相手でも
話したいことを素直に話すことができます。
相手もそれに答えてくれるので
人間関係をつくるきっかけにもなるでしょう。

仕事の場での自分の価値

それは仕事上でも同じことが言えます。
取引先の人と話をするという場面で、
ちゃんとした話はできているけれど、
なんとなく気持ちが浮ついていたり
なんとなく緊張をしていたりする方もいらっしゃるかと思います。

それは、あなた自身が自分の価値を認めていないからです。
取引先にとっていろんな選択肢がある中で、
こちらが浮ついていると
この重要な機会を逃すような言動をとってしまいます。
すると、相手もこちらが意図したように動いてくれず、
なんとなく歯がゆい状況を作ってしまいます。

あなたが自分の価値を認め、
自分が優れているという信念を持てば
自分に自信を持つことができ
相手も自然とあなたの考えについていきます。

他人の評価に慣れてしまっている

私たちは他人に評価されることに慣れてしまっているがあまり、
その評価を求めています。
しかし、本当の自分、
本気で仕事に取り組んでいる自分
ということを知っているのは自分自身です。
それを他人の評価で一喜一憂するのは
時として不本意と感じることもあると思います。
他人がいくらあなたを評価したとしても、
それはゴールの達成とは全く関係がありません。
その他人評価は、
現状(ステータスクオ)の延長線上である理想的な未来しかもたらされないからです。
ですので、他人評価で不本意と感じること自体時間の無駄ということです。

自分を高く保つ

高いセルフ・エスティーム

高いセルフ・エスティームは
決して高慢な態度を取るということではありません。
あなた自身が、自分の価値を認め、
優れている人間であるという自信を持つことです。

高いエフィカシー

エフィカシーも同じく、
仕事や趣味など、
どのような場面においても自分の脳力を自分で評価することが重要です。
たとえば、重要な案件をクリアできたときや、
営業先で新規の顧客を獲得したときなど、
「やっぱり自分は優れている」と評価することで、
パフォーマンスや自分を取り巻く環境までもが向上していきます。

チームとしてのセルフ・エスティームとエフィカシー

自分という個人に、高いエフィカシーと
セルフ・エスティームが重要だということが分かっていただけたかと思います。
では、個人だけではなくチームとしてはどうでしょう。
先に答えを言うと非常に重要です。

たとえば、優勝したスポーツチームの選手が
一人だけ「おれはすごいんだ」
という高いセルフ・エスティームや
エフィカシーをを持っていたとしても、
他の選手が、「優勝は無理っぽいな」
というようなネガティブな思いを持っていたとしたら、
おそらく、このチームに優勝はもたらされなかったでしょう。
チーム全体の「おれ達は凄すごいんだ」
というセルフ・エスティームと
エフィカシーが合わさったからこそ
優勝という高いパフォーマンスが得られるのです。

このチームのエフィカシーを
コレクティブエフィカシー(集団的エフィカシー)と言います。
一人ひとりがお互いのエフィカシーを高め合うことで
さらに高いエフィカシーがチームに生まれます。
この高いエフィカシーを維持することで
ゴールのコンフォートゾーンにある
セルフ・イメージを高め、
臨場感が上がり、
それを維持することによって
ゴールのリアリティーが生まれます。
これがまさにI×V=Rなのです。

つい他人を否定する言動をとっていないか

これは、セルフ・エスティームが低い状態と言えます。
他にも自分の能力を向上させる意欲もなく
その代わりに他人の足を引っ張ることで
自分をよく見せようとします。
そのような人が集まれば、
もちろんそこはセルフ・エスティームの低い組織です。
このような組織では、
外部からの信頼感もなくなり
新規事業などでも
強迫感から挑戦を恐れる傾向が強くなります。

セルフ・エスティームを下げないようにするには

セルフ・エスティームを下げないようにするには
自分に対してネガティブな評価をしないことが重要です。
自分や他人を否定しないこと
価値を下げるような言動をとらないことが大切です。
これらは意識して行うことにより習慣になります。
ネガティブな評価をしないということを
ハビットとアティテュードに根付かせていくことで、
自然とセルフ・エスティームを高めていく方向へと動いていきます。

組織やチームの場合

しかし、会社組織やチームなどでは、
一人だけ突出していると
他の人にはそれがコンフォートゾーンの外側であるため
居心地が悪くなるという現象が起こります。

たとえば、普段は高級フレンチのお店として営業しているレストランが
ランチの時間帯にランチメニューに限り普段よりも安くフレンチが食べられる
ということでさっそくお昼にランチメニューを注文し
美味しく食べていると、
いかにもお金持ちそうな人がお店に入ってきて
ランチメニューではなく
通常のメニューそれも1万円以上する料理を注文しました。
すると、ランチメニュー1300円程を美味しく食べていた人たちは
急に嫌な気分になります。
お金持ちの人が座席に座り
一人だけ机に高級な料理が運ばれてくると
他の人たちは居心地がわるくなるのです。
それは、その場がコンフォートゾーンではなくなるからです。
すると周りの人たちは、
その突出した一人を引き下げるように働いてしまいます。

ドリームキラー

スポーツや仕事の現場ですと、
「そんなことしたって無駄」
「いくら働いても給料なんて上がらんないんだから、止めておきなよ」
などと働きかけてくるでしょう。

まさにドリームキラーと呼ばれる人が必ず現れてきます。
このようなドリームキラーの話に耳を傾けていると
自分のセルフ・トークが悪い方向へと変化し
どんどん相手のコンフォートゾーンに引きずり込まれていきます。
そんな彼らの言葉を受け入れずにいるのも気持ち次第です。

セルフトークのコントロール

「あなたは素晴らしい」と言われても
「自分は大したことない」ではなく
素直に「ありがとうございます」で良いのです。

「その髪形かっこいいですね」に対して
「美容師さんの腕が良いから」というのも
美容師さんをたたえる意味では良いのですが、
「たまたまです」とか
「そんなことないですよ」
など自分を否定するセルフ・トークをしているようであれば、
それはコンフォートゾーンを下げるきっかけとなります。
ここは素直に「ありがとうございます」で良いのです。

セルフ・トークを習慣化していく

ここでもセルフ・トークを常に意識し
習慣化し積み重ねることで、
ハビットとアティテュードにすることが
セルフ・エスティームとエフィカシーを上げていく上で重要となりますです。

とにかくセルフ・エスティームとエフィカシーを高く保ち
さらに上げていくことにより
他人評価やドリームキラーなどをはねのける強力な力となります。
ぜひ自分自身の言動を意識して
セルフ・トークをコントロールし、
セルフ・エスティームとエフィカシーを高く維持してください。
そうすれば自ずとコンフォートゾーンも上がり、
現状の外側のゴールにぐっと近づくでしょう。

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